そうだそうだ、これがあった。
Wiktionary
Wikipediaグループの一つ、万能辞書のWiktionary。漢和辞典なのか英和辞典なのかラテン語辞典なのか、その正体が不明なくらい、何でも載ってます。
これを使えば「𡦀」の正体もわかりそう。期待が高まる。
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𡦀(0x21980)
日本語にはないけど、中国語のほうに「同朗」とある。「同朗」って「頼りになる仲間」かな? 確かに孔明が味方についたら無敵なような気がする。
𠀳(0x2B82A)
ベトナム語だそうです。意味は「安い」。なるほど。
𤲂(0x24C82)
これもベトナム語。「〜の下に」。「𠊛𤲂」で「部下」という意味になるそうです。
𠒣(0x204A3)
「ウィクショナリーには現在この名前の項目はありません」。ダメかー。
𠈌(0x2020C)
「虞美人草」の「虞」の古語らしい。「虞」とは「おそれ」のこと。「虞美人」の場合は「虞という名前の女性」を指してるけど。恐ろしい人だったの?
𩄒(0x29112)
これもないかぁ。「越南語」となってます。
𠢬(0x208AC)
「中国語」を見ると発音はあるけど。
𠷡(0x20DE1)
日本語だった。「ユリ」のこと。そうでしょうね。
𩺰(0x29EB0)
読みは載ってるけど、意味が載ってない。
𥃚(0x250DA)
「越南語」とあるだけ。
𧍇(0x27347)
越南語。意味はわからず。
まとめ
「不思議漢字」の正体は、おもに越南語とわかりました。ベトナム古語ですね。中国の「越」よりも南にある地域の言葉。
ベトナムでは戦前まで漢字表記が使われていました。ただ漢字で書くだけではなく、自分たちの文化に合った進化をしていて、たくさんの「不思議漢字」を生み出したようです。日本語の「国字」のようなものだろう。
ところが、近代化の過程でその文化を捨ててしまい、今ではアルファベット表記を使っている。そのため、自国の文献を今の若い人たちは読めなくなっているらしい。中国文化から自立するためだろうけど、文化の継承が途切れてしまうのって、不幸なことじゃないかなあ。難しい。