Jazzと読書の日々

iPadを筆記具として使う方法を模索します

キーワード・マッピングをもう少し考える

茶色のコンクリートの建物の写真 – Unsplashの無料カンタベリー写真

ダンジョン飯」とは「黄泉へぐい」のことだったか。

ストーリー・マッピング

「ストーリー・マッピング」はアジャイル用語にあるので「キーワード・マッピング」に変更しようと思います。 キーワードをマッピングしていく。 そのまんま。

本を読むとき地図を作りながら読み進める。 そうしたテクニックのことです。

見出しにキーワードはある

実際にやってみると「小見出し」がポイントだと思いました。 作者の人が「キーワードはこれです」と示しているのが「小見出し」。 老婆心が身に染みる。 ここを頼りにキーワードを拾い上げればマップが作れます。

たとえば「センスの哲学」の第一章。 最初の小見出しは「感覚と思考」。

紙に下記のように描きます。

graph LR
感覚---思考

あとは出てくるキーワードを並べていく。

最初に「センス」の辞書的な定義が出てきますが、その中で「判断力」が日本語でよく使われる用例です。 それから「判断力」について歴史的な変移を追いかけ「直観→推論」が出てくる。 この「直観」を「感覚的思考」や「思考的感覚」と言い換えながら「感覚と思考」を関連付けていく。 そして、そうした「感覚的思考」を「センス」に結びつけることでこの小節は終わります。

図にしてみると下記のような感じ。

graph 
感覚---思考
センス---判断力
判断力---直観
直観--->推論
直観---感覚---思考---直観
直観---センス

「直観」が中心にあるのが見て取れます。 グラフ理論でなんとか言うんだったなあ。 一番「手」の多いノードですね。 この小節は「直観」を導き出すのに費やされています。

次の小節「選ぶセンスから出発する」のはじめで

センスとは、「直観的にわかる」ことで、いろいろなことにまたがる総合的な判断力である。直観的で総合的な判断力。そして、感覚と思考をつないだようなものである。

と、まとめてくれています。 マップを確認してくれている。 千葉先生、親切なガイドさん。 読者が迷子にならないよう心を砕いてくれます。

先ほどのマッピングでうまく行きそうです。

箱メソッド

そう、「箱メソッド」に似ている。

考えてみると小見出しを「箱のラベル」と見なすんだから、マッピングと箱メソッドは同じコインの表と裏。 書く方から考えれば「箱式アウトライナー」で、読むだと「マッピング」になります。 ずっとここの周りをぐるぐる考えています。

これ、高校の英語で「ストラクチャー・リーディング」を習って、未だに引きずっているのかもしれません。 二項対立を見つけて、それがどう解消するかを読む。

苦手だったなあ。 苦手だったからいろいろアレンジし、今の「自分の思考法」を形成しているのでしょう。 「箱」も「マッピング」もその延長にあるらしい。

ただ両方をまとめようとするとサイズ感がおかしい。 「見出し+内容」を「箱」と考えるんだったら、その中に「ダンジョンの部屋」があることになります。 「箱」の中に「部屋」がある。 こりゃあ、反対でしょう。 「部屋」の中にキーワードの「箱」が並んでいる。 その「箱」をマッピングすることと捉えるのが妥当かもしれません。

書物は時間的に展開するのに、マップは空間的に配置している。 これは人間の理解が「移動」を伴うからでしょう。 トマス=アクィナスが言ってたような。 真実はそこにあるのに、人は止まっていると把握できない。 真実を把握するには動く必要がある。

ここまで書いて気づいたけど、この「空間」を捉えるのが「直観」で、 でも人には「身体」があるから「線の運動」に落とし込む作業が入る。 これが「センスの哲学」の次の章で出てくる「リズム」になるわけか。 まあ、そうだよねえ。

クラスタ

小見出しにあるキーワードは「部屋」に入ると、いくつかの「箱」に分けられます。

キーワードを砕いて、別のキーワードの集まりで定義する。 他のキーワードと対比することで特徴を浮かび上がらせる。 時間軸を動かすことでキーワード自体を変容させる。 相反するものを掛け合わせて新しいキーワードを生成する。 まるで錬金術。 要するに様々な分析が「部屋」の中で行われます。 これをマッピングする。

マッピングすると「クラスタ」が気になります。 閉じたグループを作る項目群がある。 先ほどの「センスの哲学」だと「感覚・思考・直観」のクラスタと「直観・センス・判断力」のクラスタがある。 これがこのあと「上手い・下手・ヘタウマ」のクラスタに変化し「再現性・無自覚・線の運動」と形を変えていく。 クラスタ自体に弁証法がはめ込まれていて、それが弁証法的に展開するという大技が使われています。

あと「開かれなかった箱」にも気づきます。 キーワードに挙がっていたのに、そのあと出てこなくなる。 「引き算」という「箱」があったのに、これは覗いてないですね。 ミミックだったのでしょうか。 たぶん「動きすぎてはいけない」で「偶発的な切断」と言っていたテーマが隠れてそうだけど、今回は扱われなかったようです。

後半に出てきてたのかな。

まとめ

ダンジョンに潜ると「箱」があり、その「箱」には餃子が入っている。 ホクホクの焼き立ての餃子が。 頬張るとカリカリの香ばしさが口腔に広がる。

用心するがいい。 異界を食する者は自らも異界となることを。

ストーリー・マッピングで本を読む

本はダンジョンである。 章を進むごとに階層は深くなります。 手ぶらで潜るのは危険。

そこでマッピングです。

ストーリー・マッピング

とはいえ、実は使ったことがない。 そもそも考えてもない。 どういう方法だろうか。

ツールを作るときは「どうすればいいか」ではなく「どうなるといいか」です。 完成したあとの状況をイメージする。 「本を読みながら地図を描く。 紙にメモしていく。 地図を見ると話の流れを見失わない」。 そんな感じになりそうです。

あまり欲張らないのがいいでしょうね。

  • 小説なら登場人物を、論文ならキーワードだけ書く。手短に済ませます。
  • 相関図みたいなのを描く。矢印の種類で区別する感じかな。
  • 章が変われば地図も別にする。階層ごとに描くことで時間経過を扱いやすい。

ポイントはここあたりで。

試行実験

とりあえず方針ができたので試してみます。 モックアップを作って問題点の洗い出しをする。 ツールを作るときの基本です。 動かしながら考えていきます。

練習として「センスの哲学」の「はじめに」で試してみましょう。 キーワードを抜き出し、言い換えなら「---」で、変化は「-->」、対立は「<-->」で繋いでみます。

センス --- ある感覚
ある感覚 --- 芸術と生活を繋げる感覚
センス --> アンチセンス
仮固定 --> 脱構築
努力ではどうしようもない <--> 人を解放する

上の記法は mermaid をモデルにしています。 ブログに描画することもできる。

graph
センス --- ある感覚
ある感覚 --- 芸術と生活を繋げる感覚
センス --> アンチセンス
仮固定 --> 脱構築
努力ではどうしようもない <--> 人を解放する

3つのグループに分かれました。 でもバラバラの話をしているわけではない。 関連するキーワードを「===」で繋いでみましょう。 恣意的で構いません。

センス === 仮固定 === 努力ではどうしようもない
アンチセンス === 脱構築 === 人を解放する

これを mermaid に追加します (上から下へのgraphがいいかも)。

graph
センス --- ある感覚
ある感覚 --- 芸術と生活を繋げる感覚
センス --> アンチセンス
仮固定 --> 脱構築
努力ではどうしようもない <--> 人を解放する
センス === 仮固定 === 努力ではどうしようもない
アンチセンス === 脱構築 === 人を解放する

いやあ、ダンジョンっぽくなった。 でも迷宮の構造は見えますね。 「センスからアンチセンスに話を進めることで、努力ではどうしようもないという思いから人を解放する」という趣旨です。 これが「はじめに」に書かれている。

「人を解放する」とはどういうことでしょう。 「芸術と生活を繋げる感覚」が要点らしい。 普通は芸術と生活を別々のものと信じている。 その壁を崩す狙いが見て取れます。

検証

ところで、このマッピング、問題ないでしょうか。 いまマッピングを考えていました。 文章を俯瞰するのに便利だけど、果たして「使いやすい」と言えるだろうか。

実際「はじめに」は数ページです。 それだけのことに手間暇を掛けすぎている。 「センス --> アンチセンス」だけでいいかもしれない。 とすると、も少しキーワードは省いて良さそう。 重要なら本文で何度も繰り返すでしょうし。

矢印の種類はどうでしょうか。 カテゴリーを増やしてみる? でもそれは面倒くさそうな感じがします。 むしろメモの段階では「---」だけにし、地図を振り返るとき、変化や対立を明示する「>」を付け加えるのがいいかもしれません。 読んでいる途中で「変化か否か」と考え込むと、本文が頭に入ってこない。 展開もわからないし。

矢印はあとからにしましょう。

感想

いま思いついたのは「ページを部屋に見立てる」です。

だいたい1ページに一つキーワードがあり、その説明に費やされている。 定義やら具体例やらにページが丸ごと使われています。 その部分はマップに載せないことにします。

なのでキーワードを「部屋」と見なし、その繋がりを矢印で表す感じ。 部屋と廊下をマッピングの基本アイテムする。 これで「迷宮」を描けそうです。

ページが部屋だと部屋数が結構あるわけで、A4用紙を半分に折って書いていく。 小見出しの間は一枚に収まるけど、大見出しで紙を変えたほうがいいかな。 章ごとに書くのを考えていたけど、間に合いそうにない。 内容が濃い場合はとくにそうなりそうです。

もちろん紙に描くのは図のほうです。 図を手描きするのであって、ソースを書くわけじゃありません。 きれいに描こうとしない。 でも読み進めるにはそれで十分です。

まとめ

この方法で一冊分のマップを作ってみる。 すると改良点が見えてくるでしょう。

というわけで、それについてはまた今度。

追記

アジャイルに「ユーザー・ストーリー・マッピング」という技法があった。 ソフトウェアの開発で具体的な「ユーザー」をイメージし、どういう動線になるかとか問題点は何かとか洗い出す方法。 似てるような似てないような。

これと勘違いされることはないよね? キーワード・マッピングにした方がいいか。

「センスの哲学」は読めなかった

読み終わったけれど「感想」が浮かんできません。 うーむ。 「いい」とか「悪い」とかもなくて「何が書いてあったんだろう」で留まっている。

でも「感想がない」のも感想だし、あとで読み直したときに何か思うかもしれないので、今の戸惑いをメモにしようと思います。

センスの哲学

千葉先生の本には「おまけ」がある。 グリコにおもちゃがついてくるように「おまけツール」が添付されています。 「勉強の哲学」では「欲望年表」でした。 「現代思想入門」では「脱構築のしかた」。 本の最後のほうで「じゃあ、一緒にやってみましょう」みたいな付録がついています。

学研の「科学と学習」の世代には懐かしい。 目次を見ると「センスの哲学」にも「付録 芸術と性格をつなぐワーク」が載ってます。 ほらね。

たぶんアウトラインを描いたあと、そこから「おまけツール」を作るんだと思います。 何通りか作って、使えそうなツールが決まってから、それに合わせて本文の手入れをする。 そんな書き方をしているんじゃないかと「仮説」を立ててみました。

で、今回の「おまけ」ですが、自分が影響を受けたドラマやアニメを思い返して「その構造分析をしてみよう」という内容でした。 意味じゃなく構造に目配せする。 ははーん、これはロラン・バルトよ、絶対。 バルトの「物語の構造分析」が背景にあって、それをセンスに絡めるのか。 なるほど。 もうわかっちゃった。

と、この読み筋で本文に入ったのが今回の「敗因」だったかもしれません。 読書に勝ち負けはないけれど「出会い損なった」のはここじゃないかなあ。 バルト、出てこないもん。 宇都宮の餃子だもん。 そこから攻めるかぁー。

センスがいい

「センスがいい」の内実を明らかにし「センスを磨く」の方略を考える。 そんなハウツー本になっています。 なのでこれはライフハックの話。

ライフハックに会ったら「考案者の問題意識」を問え。 そういう方針で読んでみると、なるほど「教育資源」か。 いわゆる「親ガチャ」。 「センスのいい家庭で育つとセンスが良くなる。それはその家庭の教育水準によって決まっている」という、最近よく見かける言説です。 学歴が就職に繋がり、就職が収入に繋がり、収入が教育水準に繋がり、教育水準が次世代の学歴に繋がる。 最近の「センス」はそうした文脈で使われるらしい。

これを転覆させる。 それがこの本の「問題意識」だと思いました。 違うかもしれないけど。 でも「センスは家庭環境ではない」は論点の一つにありそうです。

そりゃあ、そうだろうなあ。 センスは「いい/悪い」より「ある/無し」で語るものです。 「センスがあるなあ」とは言うけど「センスがいいなあ」とはあまり使いません。 でも若い人からは聞きます。 語用論的に変化してきてる? 世代差があるのかな。

「野球のセンスがある」や「将棋のセンスがある」という表現はします。 その方面に必要な勘が働くというか、コツを掴むのが早いというか。 そうしたものを「センス」と呼ぶのは抵抗ありません。 身体からにじみ出るところにセンスがある。

それに比べると「センスがいい」を聞くのは洋服や雑貨に関してですね。 LOFTや東急ハンズが出てきて「自分探し」と言い出した頃。 「コーデ」みたいな表現が急に巷で使われ出した。 商品を組み合わせて、それを自己表現とする。

平成に入ってからかな。 ミシンで普段着を洋裁しなくなった。 既製品をカスタマイズして着こなす。 男性用ファッション雑誌が出てきて、阿部寛がモデルをしていた。 そこくらいから「センスがいい」に価値が置かれるようになりました。

でも教科書やマニュアルがあると信じ込むと、これは苦しい。 そこで「センスの哲学」で提案してるのはブリコラージュ。 そうそう、ブリコラージュだ、これは。 「センス」を否定するのではなく、身近なこととして定義し直す。 カスタマイズやガジェットと同じ発想。 それをシステムに対抗するツールとして磨きあげています。

スリル

スリルと退行 単行本 – 1991/12/1

マイクル バリント (著), Michael Balint (原名), & 3 その他

フロイトの「Fort/Da」が出てきてラカンの「享楽」の話になります。 そこからのウィニコットに繋げるんだけどピッタリ来なかったかな。 ラカン繋がりでバリントの「スリルと退行」に進むんだと思った。 ところが「スリル」が出てこない。 驚いてKindleで本文検索してみても「スリル」という言葉がない。

そう、いま「スリル」がなくなっているんだと気づきました。 マイケル・ジャクソンの頃は「スリラー」があったのに、日本から遊園地がなくなり「お化け屋敷」が消滅した。 あるのはディズニーとUSJのようなメディアミックスなテーマパークだけ。 「サスペンス」はあっても「スリル」はない。 これはなんだろうか。

「スリル」とは「法」の外、「法外」のことです。 人間はベースのところにバグを抱えている。 幼児でも性的興奮を感じることがあり、それをうまく制御できない。 自分自身がバラバラに壊れそうになる。 この本でも「不快の快」として描かれているところ。 これが身体に潜んでいる。

バリントはこの「興奮」への対処法として、ルールに固執するオクノフィルと、逸脱に身を投げ出すフィロバットを挙げ、今の「発達障害論」の基礎を作っています。 両方の傾向は誰にでもあるんですけどね。 というか、両方あって情動が調律される。

ところが現代は「安心安全」に価値を置くオクノフィルな時代です。 飼い慣らされた範囲での「逸脱」しか許されない。 たまに雪山に挑んだりするフィロバットな人も現れますが、たいていの人たちはその冒険を見る「観客」です。 座ってコンサートを鑑賞するオーディエンスたち。 いっしょにダンスすることはありません。

音に身を任せてクネクネすると変な目で見られます。 「静かに」とも言われる。 そこに「音楽」があるのに身体が切り離されている。 身体はリズムを吸収して踊り出しそうなのに。 ゴーゴーとかマハラジャとか、知らない?

人間は餃子である

スリルは箱の中に収められている。 テレビやパソコンという箱の中に。 だからテレビから人が出てくればスリラーになります。 これは「餃子」ですね。 人間は皮一枚にくるまれている。 中は肉と野菜のミンチがカオスになっています。 囓れば熱い肉汁とニンニクの香りがほとばしる。 コース料理でリズムは言い表せない。

皮と餡とでリズムが生み出される。 どちらが多くても気詰まりです。 その塩梅というか加減というか、それがリズムとなりセンスとなります。

「動きすぎてはいけない」の頃は「どんどんどんパッ」でしたが、だんだんと「どんどんパッ」になって、「センスの哲学」は「どんパッパ」になりましたね。

ロジックに沿って進むだけだと展開しなくて、どこかに崩しや綻びの「パッ」を挟んで撹乱する。 「パッ」が起きると飛躍はあるけど展望が広がる。 その「パッ」のタイミングが今回は早くて、これまで以上に軽快でセクシーでした。

まとめ

生成AIまでも「リズム」として読み取るのかあ。 無敵だなあ。

Obsidian:Roomをバナー付きにしてみた

自分だけのホームページをローカルに作る。

Room

Obsidianを立ち上げたとき最初に開くページ。

Dataviewを用いてファイル履歴を一覧表示します。 ファイル名をタップするとそのページが開く。 長押しするとファイル名の変更やブックマークできます。

「Obsidianはローカル・ネットワークのブラウザ」というコンセプトです。 インターネットのメタファーで、ローカルにあるファイルを管理する。

ファイル名の検索もできるし結構便利。

Room.md

下記スクリプトをプレビューして使用。

Import Obsidian: Room

```dataviewjs
const FOLDER = "keyword/"
const BANNER = "banner.jpg"

const s = "background:ivory;width:119px;height:112px;border:1px solid #eee;border-top:8px solid gold;text-decoration:none;padding:3px;border-radius:3px;margin:3px;overflow:hidden;float:left;"
const ss = "border-top:8px solid orange;"

dv.paragraph(">[!info]- " + (BANNER? `![[${BANNER}]]`:"Room") + "\n>~~~dataview\n>task where !completed group by file.link\n>~~~")
const p = dv.el("input")
p.placeholder = "..."
p.style = "width:50%;font-size:large;background:whitesmoke;border-radius:3px;border:1px silver solid;"
const btn = dv.el("button","+")
btn.style = "font-size:small;margin:5px;width:40px;"
const b = dv.el("div", "")
b.style = "font-size:small;font-weight:bold;height:4000px;"
disp()

p.onkeyup = () => disp()

btn.onclick = () => {
  q = encodeURI(p.value)
  if(q){
    open(`obsidian://new?file=${encodeURI(FOLDER)}${q}&content=%0A~~~query%0A${q}%0A~~~%0A`)
  }else{
    open("obsidian://new")
  }
}

function disp(){
  r = new RegExp(`(${p.value})`, "i")
  const c = dv.pages('').file
    .filter(x => r.test(x.name))
    .filter(x => x.starred)
    .sort(x => x.mtime, "desc")
    .map(x => `<a class=internal-link style='${s}${ss}' href='${x.path}'>${x.name}</a>`)
  const d = dv.array(Object.entries(dv.app.metadataCache.fileCache))
    .filter(([x,y]) => r.test(x))
    .sort(([x,y]) => y.mtime, "desc")
    .limit(210 - c.length)
    .map(([x,y]) => `<a class=internal-link style='${s}' href='${x}'>${x.split("/").pop().replace(".md","")}</a>`)
  b.innerHTML = c.join("") + d.join("")
}
```

ブックマークされたページが優先的に並びます。

変更点

テキストだけでは味気ないのでバナーをつけました。 assetsフォルダにbanner.jpgという画像ファイルを置けば表示されます。 ファイル名は変数BANNERで設定。

もしファイル名を""としたら「Room」と表示されます。

バナー左横のアイコンをタップすると、未完了タスクをリスト表示します。

バナーの作り方

写真アプリで画像を選び「編集」をタップします。

トリミングで表示範囲を選び、右上のチェックボタンを押せば決定。 これをObsidianのファイルに貼りつければ、自動でassetsフォルダに画像が保存されます。

まとめ

フリーレンも最新刊が出て、ユーベルとメガネくんが再登場。 ヒンメルの銅像が新調されるごとに別人になってくエピソードが感慨深かった。

いやほんと、なかなかエンデにたどり着きそうにありません。

azooKey:NHKの裏配列をBBCにしました

英語よりもMarkdownのほうが多い。

NHK配列

iPhone用のローマ字入力

これはこれでいいとして、シフトキーで出る配列をどうしましょうか。 azooKeyの「英語キーボードの種類」に移動するのですが、英語ってそんなに使わないんですよね。

iPhoneで不便なのは記号を打つときです。 とくにMarkdown。 バッククォートとかなかなか出てこない。 ここをどうするか。

そこでMarkdown中心の記号キーボードを作ってみました。 NHKの裏ということでBBCにします。 語呂合わせを考えてみたけど、何も浮かばなかったので意味なしBBCで。

BBC配列

下記スクリプトを「URLから読み込む」でインストールします。

Markdownで多用する記号が前面に出ます。 フリックにも割り当てて数字+基本32種類が揃っています。

真ん中の「□」はチェックボックスです。 上フリックするとチェック済みボックス。 左右フリックでブラケットになります。

全体にそんな感じで、形が似ている記号を集めています。

英語変換

ちょっと特殊な使い方として「英語変換」ができます。

NHK配列で英語を打ち込んでからシフトでBBCに移動し、再びシフトでNHKに戻ると、英語の変換候補が先頭に追加されます。 つまりシフト2回で英語変換。

これはazooKeyに内蔵されている英語に限定されます。 でも、先頭の綴りだけで「英語変換」しても予測変換がずらっと並ぶ。 通常使う分には困らないでしょう。

速記入力

NHK配列に関しては「速記入力」がオススメです。

iPhoneの「ユーザ辞書」は「よみ」にアルファベット二文字が使えます。 「tr」を読みにして「登録」を登録すると「tr」で「登録」が出てくる。 母音を省略できるのでフリックが激減します。

ローマ字入力が好きな理由の一つです。 自分のボキャブラリーに合ったユーザ辞書が育つ。 漢字熟語を「子音2つ」で登録するとタイプミスも減ります。 しかも速い。

まとめ

azooKey - 自由自在な日本語キーボード 2.2.3
分類: ユーティリティ,仕事効率化
価格: 無料 (Keita Miwa)

欧米圏ってスマホ用配列を考えない? 指が太いとQWERTYは打ちづらいだろうに。

azooKey:NHKで片手ローマ字入力を画期的に

まさかそんな真実が隠れているとは。 ローマ字入力の配列を組んだら左縦列が「NHK」になりました。 日本引きこもり協会。 これが日本語の正体なのか。

NHK配列

前回「片手で打てるのは3×3」と書いたので3×3の配列を考えてみました。 下記スクリプトをazooKeyの「拡張→カスタムタブの管理→URLから読み込む」でインストール。

子音はワンタップ・母音はフリックというコンセプト。 ローマ字入力に必要な分をコンパクトに詰め込んでみた。 iPhoneでの使用を想定しています。

どうしてもカナ入力より手数が多い。 そこは割り切ってください。 割れることが「合理的 ratio」の原義です。

コンセプト

中心に母音があって周囲を子音が囲む。 高野山胎蔵界曼荼羅を参考にしています。 密教的魔方陣ですね。 どんなパワーが潜んでいるのでしょう。

まず濁音の発生率が低い事実があります。 濁音の子音は上フリックに隠して構わない。 すると濁音化する子音は下段にある方がフリックしやすい。

拗音化を考えると「Y」は中段がいい。 「hw」も使うので「W」を「Y」の上フリックに入れる。 母音の隣に半母音グループです。 「bw」を「v」に変換もします。

「ー」は多用するけど「ーー」と二度打ちするケースはない。 「H」の右フリックにします。 あまり使わない「F」や「V」は上段のフリックに割り当てる。 ローマ字入力に不要な英字は左右フリックに隠す。

それらを意識すると「NHK」になりました。

特徴

フリック前提ですが、意外と少なめで済みます。 ローマ字の位置関係も収まりがいい。 キーが少ないからか、文字を探して迷うことがありません。 十字を切るのは中央の「A」だけなのでiPhone本体がブレない。 片手で持っても入力できる。

カナ入力より一段少ないのも強みですね。 指に負荷がかからない。 下フリックが「O」のときだけで選択肢も少ない。 これもいい方向に働いています。 インターバルがあって指休みができる。 長い文章を打っても疲れを感じにくい。

文字を書くときは片手で書きます。 利き手には書字への慣れがあるのでしょう。 考えながら綴ることに抵抗がない。 言語野が左脳半球にあるのと関連するのでしょうか。

この方法でタイプする。 iPadを持つ右手の親指だけで書けてしまう。 あるいはテーブルに置いて中指で入力する。 叩くよりは描くに近い書き心地がします。

まとめ

azooKey - 自由自在な日本語キーボード 2.2.3
分類: ユーティリティ,仕事効率化
価格: 無料 (Keita Miwa)

これはいい感じ入力。

もし記号が足りない場合は追加してください。 自由にキーやフリックのカスタマイズができるのがazooKeyの魅力です。

azooKey:Wes配列にV音を埋め込んでみた

物理キーボードにはない沼地。

Wes配列

ウェス・モンゴメリーのためのローマ字入力」というコンセプトで、何がどうだとは言えませんが、もうこれしか使ってない。

iPadで十本指を使うことはできません。 いまこうして打っていても中指だけですね、使ってるのは。 すると可動範囲は狭いものです。 キーの数は少ない方がいい。

フリックかな入力はよく考えてあります。 片手でカバーできるのは3×3の範囲。 負荷の少ない運指はこの布陣が限界。 これを基調にしたのがWes配列です。

変更点

ローマ字で「hwa」と打つと「ファ」が出ます。 だったら「bwa」で「ヴァ」がほしいじゃないですか。 でもその入力は用意されていない。

今回azooKeyのカスタマイズに「末尾の文字を置換」というアクションが増えていることに気づきました。 これ、「bw」を「v」に置き換えるができるんです。

鳥肌が立ちましたね。 「bwitogenshutain」で「ヴィトゲンシュタイン」。

ローマ字とは何か

もし戦国時代に来た南蛮人の表記を指すなら「南蛮字」と呼んだはず。 もう少し詳しくても「ポルトガル字」になるくらいでしょう。 なぜ「ローマ字」なのか。

それは江戸時代の蘭学でもない。 明治の文明開化でもない。 もっともっと昔の奈良時代に「ローマ帝国」から伝わっていた。 シルクロード経由で「ローマの文字」を見たことかあり、それを「ローマ字」と呼んだとしか考えられない。

正倉院にあるんじゃないかな。 「ギヤマンの鐘」か何か木箱に入ってて、トリセツがラテン語で書かれてるのって。 「和尚、この文字はなんですか。我らには読めませぬ」。 「これは遠く大秦国で用いられた秘教の文字じゃ。誰もその読み方は知らぬ」と。

あ、知らないんだったらおかしいか。 密かに興福寺あたりで研究されてて、一部の者たちは読むことができた。 でも門外不出で、その禁を破ったものは闇へと葬られ、一般に知られることはなかった。 文献にも記載はない。

時は過ぎ、群雄割拠の時代になり、ポルトガルから宣教師が訪れたとき、彼らの使う言葉を見た南都の僧侶が「これはローマ字では」と漏らしたばかりにその場で斬殺。 これが却って「ローマ字」に日が当たる機会となった。

「ローマ」は秘伝の隠語では「羅馬」や「老蛮」と書かれる。 以降、西洋の言葉は「老蛮字」や「南蛮字」と呼ばれるようになり、今に至るのであった、云々。

以上はもちろんウソで、西周までは「洋字」と呼ばれていたようです。 「ローマ字」という呼称を使い始めるのは東大初代総長の外山正一。 「羅馬字会」というのを発足し、日本語のローマ字化を推奨しています。

それにしてもなぜ「ラテン字」と呼ばなかったのだろう。

まとめ

V音の表記を「ヴ」にした人、F音が「フ」なのと辻褄が合わないから、別の人の発案なのだろうか。 V音、梵語に出てきそうだから「弘法大師がその祖」でも納得するけど。