Jazzと読書の日々

iPadを筆記具として使う方法を模索します

Obsidian をインターネットのメタファで扱う

もう11月。 今年も流れるのが早いなあ。

GridExplorer

現在、Obsidianのホーム画面はこんな感じ。

Import Obsidian: GridExplorer

でもこれ、自作cssを当てていると、 「最小化モード」でカードが潰れてしまう難点がありました。

今回その原因を見つけたので修正してみます。

gridexplorer.css

修正版は下記のようになります。

.ge-grid-view-container {
  background-image: url("画像のURLアドレス") !important;
  background-size: contain;
  background-repeat: no-repeat;
  padding-top: 100px;
}

.ge-grid-item {
  font-size: small;
  background: ivory;
  border-left: 10px solid gold;
}

.ge-title {
  color: navy;
  font-weight: bold;
}

background-imageは、ご自分でGyazoにアップした画像をお使いください。

最小化モード

メニューから「最小化モード」を選ぶと:

タイトルだけが並びます。 長押しするとファイル用のメニューが出ます。

完璧。

何が問題だったか

これはoverflow: hiddencssに使っていたからでした。

カードからテキストが漏れるのを防ぐためだったのですが、 これをすると最小化のとき全体をhiddenにしてしまう。 タイトル自体も非表示になりました。

じゃあ、これで解決かというとそうでもなくて、 垂直カードのとき表示が崩れます。 本文がカードからはみ出してしまう。

水平カードのときは起こらないので、 作者の人が気づいてないのでしょう。 たしかに水平カード表示のほうが収まりがいいです。

インターネット化する

GridExplorerの利点は、 Obsidianを「インターネット」のメタファで扱えることです。

複数のキーワードを並べるとAND検索になる。 ノートの絞り込みができます。 しかもキーワードが取り出され「×」で消せるようになっている。 これが便利なのです。

従来のファイルエクスプローラは「図書館」です。 ノートを内容に応じて分類し、 それぞれの書架に収納する。 購入順に番号が振られ、棚に並べられます。

これはこれで便利ですが 誰かが「司書」をしないといけない。 本を読み込み、どの分野に該当するか考え、 ユーザから要請があれば書架に探しに行く。 そうした司書さんがいて成り立つシステムです。

インターネットももともとは「図書館」をメタファにしていました。 telnetの頃、OPACという検索サービスがありました。 大学の図書館にアクセスし、文献を見つけ出すサービスです。 これがHTTPになっても「ポータル・サービス」として引き継がれた。 いろいろあったよなあ。 Altavistaだったかな、そういうサイトですね。 これがYahooやExciteなどに引き継がれました。

でもやがて「本」の数が「人間」に把握できなくなります。 なんとか司書さんは頑張ってみても、 肝心のユーザにとってイメージできなくなれば、 そのサービスは衰退していきます。 誰も訪れなくなる。 そうやってgooとか消えていく。

ノートの管理もある規模になると 「ポータル・サイト」では崩壊してしまうでしょう。 フォルダ分けとかMOCといった方法論はポータルのメタファなので、 どこかで臨界点が訪れる。 メンテが行き届かなくなって廃墟だけが残ります。

残る管理哲学はGoogle的なもの、検索サービスになる。 たぶん今後はAI化され、ChatGPT Atlas的になるかもしれません。 そしてその方法論をローカルに持ち込むと GridExplorer的になるんじゃないかと考えています。

まとめ

「司書さんに頼らない図書館」のイメージかな。 それを自分のパーソナル・ナレッジに持ち込んだシステム。 さながら「ノート阿頼耶識」と呼ぶがふさわしい。 ノートが自生して自分たちで生態系を作るイメージです。 手入れはするけど日本庭園的。