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そっか、初心に帰ればいいんだ。
オブジェクト
そうそう「センテンスをカードに見立てる」という話なのだから、カードの操作で「オブジェクト操作」を説明すればよかった。 アレゴリーで体感に接地すること。 それが「オブジェクト」を活用することの目的です。
抽象的な話はイメージしにくい。 だから具体的な「もの」に喩えて考えてみよう。 そういう段取りなのだから「センテンスをカードに見立てる」も同じ流れです。
実際、付箋を使って整理してみたら気づきました。 何事も「頭」じゃなくて「手」で考えてみることですね。
並べるか重ねるか
シンタグマとパラディグマを単純化してみる。 シンタグマは「カードを並べること」、パラディグマは「カードを重ねること」です。 だって、物理的な操作はその二つしかないから。 山にするか崩すか。 この二つを実際にカードで考えるとき使っている。
ここまで混乱していたのは、文章に書けば「並べる」になるからです。 重ねてあったカードも、テキスト化するときは順番を考え並べることになる。 重ねたままテキストを提示する方法が「文章」にはありません。 勝手に並んでしまう。
リストにしたり、条件分けを使ったりしますが、テキストとして見れば「並んでいる」。 それでうまく「重ねる」を取り出せなかったのでしょう。
パラディグマが「重ねる」であるなら、アウトライナーでよく使う手法です。 トピックを、他のトピックの下位階層に放り込む操作ですね。 「このトピックに関連しそうだ」という項目に、他のトピックを集めていく。 それがデジタルな「重ねる操作」です。
シンタグマの「並べる」は、その上位トピックの順番を考えるときです。 起承転結の流れになるように、とか、DESCもそうですね、そうした「話の流れ」を「並べる」で表現している。 下位トピックとして集められたセンテンスも、その中で「どういう順番にしようか」と並び順を考えます。 それがシンタグマ。
ボックス
とするとObsidianの場合は「見出し」を使うとわかりやすい。
「見出し+内容」のユニットを「ボックス」と呼ぶことにします。 書くことの切り口としてボックス、つまり「箱」という単位を導入してみる。
カードをボックスに分類することが「重ねる」に当たります。 適当に放り込んでいく。 このセンテンスはどの「箱」に関連しそうか。 直感的で構いません。 どの順番にするかは後で考えましょう。 まずカードを重ねて山札を作る。
ボックスはズームできます。 ObsidianのZoomプラグインでそこだけ表示できる。 集まっているセンテンスを並び替え、論旨を整えていきます。
何を書こうとしているか見えてきたら「見出し」をそれに合わせ書き換えます。 見出しは常に「仮・見出し」ですね。 まあ、内容がわかればとりあえず宜しい。
右サイドパネルを開けば「アウトライン」で見出しのリストが現れるので、これをドラッグ&ドロップで並べ替える。 つまりボックスのシンタグマを整えます。
ボックスの順番が変わると新しいボックスも必要になります。 「この議論が後半にあるなら、前半のうちにこれが必要だな」と見えてくる。 それに合わせ「仮・見出し」を立て、必要なセンテンスを書き加える。 添え木を立て、そちらに論を進める。
このように書いていくと、ほら、この通り「記事」が出来上がります。
まとめ
「ボックス」というオブジェクトを導入することで、操作をイメージしやすくなりました。 「コンテナ」という精神分析用語で説明できそう。