Jazzと読書の日々

iPadを筆記具として使う方法を模索します

「違和感」はいつもネタになる

Yellow Boot|600 Backlink | Photo by Colton Sturgeon on Unsplash

最近外出するのが億劫である。 今年は知らないうちに桜も散ってしまった。 寒暖の差が激しいからかな。 寝るときも毛布が要るのやら要らないのやら。

違和感

振り返ってみると、ブログのネタにしているのは「違和感」だと気づきました。 アプリの話にしても本の感想にしても「どうもしっくり来ない」が根底にある。

生きづらいんですよね、幸いなことに。 根が変人なので「世の標準」に居心地悪さを感じるらしい。 それが「書くこと」の原動力になっています。

アプリにしても本にしても、そこに込められているのは「ライフハック」です。 考案者から「これがあると人生が楽になるよ」という提案がされている。 ということは、その考案者も「生きづらい」を抱えているのでしょう。

同類ですね。 同じ変人。 問題意識があるから、そのためのノウハウを考えたわけです。

すると、その問題意識が何か。 それを曖昧にしたまま真似たところでぴったりは来ません。 三日坊主になるのは見えている。 ライフハックには「問題」が潜んでいます。 その「問題」を捕まえて、自分にもあるかどうか検討しないとハックが生きてきません。

「問題」は本を読めば出てきます。 「こんなことで困りませんか」と書いてある。 それは作者が「こんなこと」で困る人だからです。 そこに「違和感」を持って生きづらかった。 そうした告白が隠れています。 これに共感するかどうか。

共感しない「こんなこと」であれば、そのハックを採用しても自分には合いません。 スケジュールに押しつぶされてないし、進捗状況を伝えるべき共同作業者もいない。 その方面に「困ったこと」がないなら、そのアイデアを使うバトルフィールドがない。

「じゃあ、無縁か」と言えば、そうとも言えない。 もしも自分の「違和感」の参考になるなら、そのハックは有効な道標です。

とすると自分の「違和感」を捉えることが先決になります。

依り代メソッド

自分の「違和感」を捉えること。 これが難しい。 ひとりでやると堂々巡りに陥ります。

信頼できる相談相手がいれば上等ですが、まあ、いちいち他人の手を煩わせるわけにもいかない。 となると「人に相談する」を仮想的に行うこと。 ヴァーチャル・カウンセリング。 そうしたテクニックが必要になります。

これも「箱」ですよね。 違和感を「箱」に入れ「私」がインタビューする。 対話場面をセッティングします。 「私」を「語り手と聞き手」に分けてロールプレイする。 どちらかというと「私」が聞き手、カウンセラー側。 インタビューアー。

「心」には実体がないので、いったんイメージの中で「実体」を持ってもらいます。 ほら、神さまに話しかけるとき「依り代」を立てるじゃないですか。 あの感じです。 姿形のないものと対話するには「媒体」が必要となる。 そのための「箱」を用意します。

実物でもいいし、イメージでもいい。 その「違和感」の感触に合う箱を目の前に置く。 桐箱に収めたら似合うだろうか。 鋲付き皮バンドでグルグル巻きにしたらどうだろう。 「違和感」に合う箱を考えるだけで「違和感」が喜びます。 そしてインタビューを始める。 「あなたは誰ですか」と。

気持ちは町工場の社長さん。 社員からの目安箱に手紙が入っていた。 それを読むような、あるいはその社員さんを社長室に呼んで尋ねるような心持ちでインタビューします。

現場の現状を知っているのが「違和感」です。 心置きなくその話をしてもらう。 聞き手の「私」はそれを箇条書きにログしていく。 社長としての意見は棚に上げする。 言いたいことがあってもあとに回し、まずは「箱」に語ってもらいます。

ひと通り聞いて疑問が湧いてきたら尋ねてみる。 いま「頭でわかっているのに心がついてこない」という事態を思い浮かべています。 この「頭」が「私」ですね。 「心」の言い分を聞く。 向こうが現場のプロ。 「この身」の専門家として「心」に敬意を払う。

そんな感じ。

実験的思考

「問題」が見つかれば実験しやすくなります。 「実験」とは「仮説を立て検証する」という態度を指します。

まず「仮説」を立てる。 この場合の「仮説」は関数の姿をしています。 z = f(x, y)。 「問題 z」を、変数 x と y の関数として記述してみる。

変数は2つと限りませんが、3つとわかってから3つに増やす方針で。 1つにしないのは、少なくとも「役割」と「期待」の2つがあるからで、 たとえばツールを使うなら、ツールが課してくる「ユーザーの役割」とユーザーが暗黙に抱く「ツールへの期待」の2つの側面があり…。 あ、これ書き始めるとややこしいな。

「仮説」についてはあらためて別に書きます。

「検証」は「とりあえずやってみる」ということ。 変数を変えて変化するかどうか、それを試してみる。 危なそうだったらすぐやめる。 変化がなかったら仮説を見直す。 それが「検証」です。 「試みること」が「心を見ること」になる。

望ましい方向に変化が起これば、当面その「仮説」でやってみます。 ちょっとマシになるあたりがこの「実験」の効果です。

まとめ

で、今回の「違和感」は「歩きづらい」でした。 靴の底を見ると、踵が片方割れて穴が空いてました。 そりゃあ、バランスが崩れて気持ち悪かろう。

ということで、新しい靴を新調。 もちろん体調までは治りませんが、外出が苦にならない範囲にはなりました。