Jazzと読書の日々

iPadを筆記具として使う方法を模索します

対人関係と反応スタイルについて

ふと思いついたので覚え書き。

反応スタイル理論

ストレスに対する反応の仕方が2通りあって、そのどちらがいいんだろう?という理論です。 反芻型は、考え込んでしまっていわゆるネガティブ・スパイラルに陥るタイプ。 気晴らし型は、何かストレス発散をしていちいち気にしないタイプです。

研究によると、反芻型はストレスを引きずって長い間気分がすぐれない。 それに対し、気晴らし型は一時的に気分転換できるけど、長期的には状況が変わらないままになりやすい。 まあ、どっちもどっちですね。

反芻型にもいろいろあるし、気晴らし型にもいろいろある。 そこで、もう少し細かく分類して追跡調査してみようということで、下記の三つのタイプが見つかったようです。

  • 問題解決 — 問題に対して具体的な解決策を考えるスタイルで、抑うつを軽減する可能性があります。
  • 感情表現 — 感情を他者と共有することで、ストレスを軽減する方法です。
  • 瞑想 — 心を落ち着かせ、現在の瞬間に集中することで、抑うつを和らげることができます。

いずれもさにあらん。

と同時に「これはアレじゃないか?」と思ったので、それを書いてみます。

対人関係療法

WHOが心理療法の効果を測るとき、精神分析側から提出された簡易型セラピー。 16回のセッションで終わるようにできている。 7割の人に改善が見られたそうです。

この対人関係療法なんですが、最初に「領域の見立て」を行います。

  • 喪失:大事な人を亡くしたり別れたりした場合。従来「喪の作業」と呼ばれてきた領域。その人の思い出を話してもらいながら心の中に収めていく。
  • 役割期待:相手に対して、その人の実情に合わない期待をしている場合。「転移」の領域。どんな期待をしているか整理し、実情に合わせていく。
  • 自己役割:昇進したり子どもが生まれたりで、それまでと違う役割を始める場合。「アイデンティティ」の領域。新しい自己像についてイメージしてもらう。
  • 関係欠如:生まれつき人間関係が苦手だった場合。「シゾイド」のことだけど、今でいうと「発達障害」の領域。自分に合った生活スタイルを作っていく。

「ストレス」の大半は対人関係から生まれます。 そのタイプを分析し、それに応じた作戦をいっしょに考えていく。 そんなスタンスですね。

スタイル・マトリクス

で、今回思ったのが「反応スタイルって、領域ごとに向き不向きがあるんじゃね?」ってことです。 もとの研究を見ても漠然と「ストレス」と呼んでいて、具体的な場面がイメージできない。 反芻した方がいい場合と気晴らしがいい場合とがあるんじゃないか。 なぜ分けて考えようとしてないんだろう?

そこで、机上の空論になりますが、叩き台を考えてみました。

領域 反応スタイル
喪失 感情表現
役割期待 瞑想
自己役割 問題解決
関係欠如 気晴らし

たとえば、こんな対応関係があるんじゃないか。

ペットロスで落ち込んでいるとき、気晴らしするのも変だし、別のネコを買えばいいってもんじゃないし、マインドフルネスって気分でもないし。 そこは「感情表現」。 寂しい気持ち、悲しい気持ち、苛立たしい気持ち、いろいろ入り混じっている。 それを誰かに聞いてもらうことでしょう。

やっぱり領域ごとに反応スタイルは異なるものだと思います。

まとめ

そもそも、なんで反応スタイルなんか調べてたんだっけ?

そうそう「ストレス・ライティング」という言葉が思い浮かんで「でも、書くことでどんどん落ち込むんじゃないか」と思ったからでした。 ストレスに対して、どう書くことが有効に機能するだろうか。 あるいは、何も書かないのがいいのだろうか。

今回を踏まえると「感情表現として書く」「問題解決として書く」「瞑想として書く」「気晴らしとして書く」の4タイプあるかもしれない。 どれもありそうだし、ストレスの領域に合わせて変えるものかもしれません。