AIでテーブル型データベースを作る。
infobox
あれ?どこで見かけたんだろう? infoboxについてScrapbox自身の説明ページが見当たりません。 ユーザが実験してるページはヒットするんだけど。
イメージとすると、すでにあるページを生成AIで要約します。 Notionを意識しているのかな。 表形式で表示する。 絞り込みもできるしソートもできるデータベースです。
使い方
キーワード・ページを作ります。 たとえば「Textwell」というタイトルのページを作り、下記のスクリプトを書きます。
table:infobox
テーブル記法なのでテーブルができるのですが、そのセルに「要約」とか「鍵概念」とか書いていきます。 すると下方に、それに合わせた表が作成されます。
対象となるのは、この「Textwell」へのリンクがあるページです。 内部リンクでもいいし、タグでもいい。 関連付けられていれば、データベースの対象となります。
使用例
こんな感じに下の方に表が出てきます。
サッカーの試合結果をまとめるのに使っている人がいて、たしかにそうした用途に最適。 データを1枚ずつ書いておき、全体を一覧する。 わざわざ元のページを開く必要がありません。 これはdataviewの進化形のイメージかな。
「箱」の欲動
パソコン通信の頃はどこも掲示板で、スレッドにコメントを重ねる形式を採用していました。 BBSですね。 ツリー状に議論が展開する。 この形式をエディタにするとアウトライナーになります。 どんどん話を深めていく。 枝分かれして全体像の厚みが増していく。
それに対しSNSはタイムライン形式です。 時間とともに話が流れていきます。 展開ではなく「流れ」でできている。 ブラウズできる範囲が狭いので、反応がリアクションに留まる。 ツリー状に展開しにくいきらいがあります。
もちろん、BBSも書き込み時はタイムラインであり、たまたまスレッド化するツールがあったのでツリーも把握しやすかった。 それはツールの問題なのですが、ツリーとして見ないユーザが増えれば、ツリー化するツールも廃れていきます。 リアクションのツール、承認欲求を生み出す装置。 ツールがユーザを作り、ユーザがツールを育てる。
Scrapboxは実のところ「ツリー化するツール」です。 ベタでテキストを書くエディタではなく、インデントで箇条書きし、その箇条書きをスレッドのように扱う。 そうしたページの書き方を要請している。 Markdownを採用しないのも、これがテキストを書くものではなく、アウトライナーに近い思考の進め方を想定しているからです。
するとinfoboxは何なのでしょうね? データベースなのは確かなのですが。 ツリーやタイムラインとは異なるもの。 Notionあたりが拾い集めようとしているアフォーダンス。 離散しているものを箱に並べたい。 貝殻を並べたり、古いコインを並べたり。
「箱」の持つ欲動。 これはなんなのだろう?
まとめ
infoboxはなぜ「box」なのか。
追記
infoboxはまだベータ版なので、仕様の変更がありえます。 ご注意ください。
項目をあらかじめ決めておいて、記入漏れを防ぐということかな。 文章自体はフリーの形式でも、あとから一覧表示することができる。