Jazzと読書の日々

iPadを筆記具として使う方法を模索します

ノートアプリ探訪:Outlinelyでアウトライナーを学ぶ

エッジで考える

Outlinely

Outlinely - Outliner & notes 1.6.2
分類: 仕事効率化,ビジネス
価格: 無料 (Glam Software)

アカウント不要。Markdownエディタだけど、操作がアウトライナーという変わり種。昔取り上げたことがあるけど、ちょっと進化しています。

X-Callback-URL Support - Outlining app for Mac & iOS

Textwell連携

Textwell 2.0.3
分類: 仕事効率化,ユーティリティ
価格: ¥370 (Sociomedia)

全文転送。普通にテクスト保管庫として使える。

Import Textwell ActionOutlinely

エディターとして

Markdownで書いていく。でもプレビューがない。代わりにPDF出力に対応していて、そのときMarkdownが反映する仕組みです。つまり、普段は普通のテキストエディタ。装飾は印刷のときしか要らないでしょ?というコンセプト。確かにね。
PDF出力では用紙サイズやフォントの種類が指定できます。ゴシックも明朝もある。行間の調整もできる。これがこのアプリの売りじゃないだろうか。段差構造に従って連番を付けることもできる。ここまで丁寧なPDF化は他にないですね。

アウトライナーとして

アウトラインの操作が独特です。右端にあるリオルグ・バー。そこをタップするとズームやインデントが行えます。長押しすると並べ替えができる。iPhoneのとき右手の親指で操作する感じ。ツールバーの「並べ替え」はまず使わない。
ズームは、リオルグ・バーをタップして出る虫眼鏡ボタン。段差がつくとバレットが現れるので、そのバレットを長押ししてもズームできます。ズームがちゃんとその段落だけになるのは好感が持てます。こうでないとね。書くことに集中しやすい。

TAEとは

アウトライナーはズームである。並べ替えよりズームが命。部分が全体となり、その部分が全体となる。この視点移動を可能にしてくれる。それがアウトライナーです。
これは厳密な意味で「分析 analysis」。「絡まった糸をほどく」というギリシア語に由来するように、言葉という糸をほどいていく。結び目をじっと見れば、どんなふうに絡まっているか見えてきます。それを順にほどいていく。まるで推理小説のように。
アウトライナーはズームアウトである。世阿弥がいう「離見の見」のように、全体が部分となり、部分は全体のなかに消えていく。消えても気配を残している。糸は溶けあい、新しいハーモニーを奏で始める。アウトライナーはそれに名前をつけていきます。
TAE(Thinking At the Edge)。エッジで考えること。心理学者のユージン・ジェンドリンが「思考の深め方」として考案したテクニック。アウトライナーとはこのTAEのことです。言葉と体感が溶けあうギリギリのところ。思いがけない出会いが起こるでしょう。

まとめ

そんなわけで、ローカルで使いたいなら最有力。