Jazzと読書の日々

iPadを筆記具として使う方法を模索します

ObsidianでMarkdownを挿入するアクション

初めからあるのに再発明。

MarkList.md

Markdownを選択するTemplaterスクリプトです。

<%*
list = {
"H: 見出し" : "#### ",
"L: リスト" : "- ",
"O: 連番リスト" : "1. ",
"C: チェックボックス" : "- [ ] ",
"Q: 引用" : "> ",
"S: コード" : "```\n"
};
k = Object.keys(list);

x = await tp.system.suggester(k, k);
if (!x) return;
e = app.workspace.activeLeaf.view.editor;
p = e.getCursor();
s = e.getLine(p.line);
s = list[x] + s;
e.setLine(p.line, s);
%>

使い方

カーソル行を対象にします。 メニューから選ぶと行頭にMarkdownが付加される。 先頭の文字をタイプすれば絞り込めます。 で、改行でOK。

Markdown

Markdownは本文・引用・リストから成る。 テキストとはこの三つの様式が組み合わさったもの。 そうした思想が行頭の記法に隠れている。 これは何なのだろうか。

たぶん元となったマークアップ言語に含まれていたのだろう。 マークアップは軍事文書のフォーマットに由来する。 システムが変わるたびにドキュメントを書き換えていては効率が悪い。 どのシステムでも対応できる形式を採用した。 その中で必要とされた装飾がマークアップの記法として選定されている。

本文は通常のテキストである。 では、引用やリストはなんだろうか。

これは「話者」の距離感ではないかと思い当たった。 引用の基本は格言を載せることではない。 思うに「事例の紹介」である。 具体的なエピソードを提示し、本文で「この事例においては」と考察する。 そうしたとき、引用を用いることで「語りの水準」が異なることを示す。 そういう用途ではないだろうか。

反対に、リストはメタ認知である。 本文の最後で「この章の要点は以下のとおりである」と列挙する。 あるいは、章立ての初めで「この章では次の三点を示す」と提示する。 そのときリストを用いる。 リストは、本文の内容を一歩離れて俯瞰する。 バリエーションはあるものの、基本的にそうした用い方をする。

つまり、具体の方向には「引用」を、抽象には「リスト」を使う。 話者の立ち位置が変化する。 そこに本文・引用・リストの三審級があると思われる。

まとめ

それはそれとして、Templaterってメニューもありなんだな。