Jazzと読書の日々

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Obsidian:ファイル名をいつ付けるのか

存在より先に名前を持つということ。 これが固有名詞の謎。

Naming

難しい話じゃなくて「ファイル名」のこと。 たいていのエディタは最初に「ファイル名」を尋ねてくる。 でも、それがわからないから文章を書こうとしている。 葛藤があります。 葛藤だけど、単に順番を間違えているだけ。 たいていの葛藤はオーダー・エラーです。 事後的にしかわからないことを「大丈夫か?」と問うから詰まる。

正しい順序は、まず書くこと。 内容が定まってから名前をつけること。 これ。 そのためのスクリプトがNamingです。

Naming.md

Templaterに登録しCommanderでタブバーに置いてください。

<%*
FORMAT = "YYYY-MM-DD";
FOLDER = "journals/";

s = tp.file.content.split("\n")[0];
tp.file.rename(s);
f = FOLDER + tp.date.now(FORMAT) + ".md";
p = app.vault.getAbstractFileByPath(f);
s = "\n- " + tp.date.now("HH:mm") + " [[" + s +"]]\n\n";
if(p){
  await app.vault.append(p, s);
}else{
  await app.vault.create(f, s);
}
new Notice("デイリーノートに記録しました");
%>

実行すると、テキストの一行目をタイトルと見なし、ファイル名を変更します。 それまでは「無題のファイル」で構いません。

変更点

Namingでファイル名を付けるとデイリーノートに記録されます。 いつごろ何を書いたかタイムスタンプが残る。 そうしたシステムです。 書くことも重要な行動ログ。

で、従来の形式だとMemosでは拾えませんでした。 振り返りのとき、無かったことにされてしまう。 せっかく書いたのに。 ちゃんと存在を認めてよ。

ということで、Memos形式にしてみました。

タイトル

たとえば「手紙」にタイトルはつけませんよね。 メールだと「執筆依頼の件」とつけますが「手紙」にはありません。 封筒に宛名は書くけど「ファイル名」は書かない。 読む前に内容がわかるようにはなっていません。 これが手紙の特徴。

その代わり、日付と名前は書くようになっています。 たぶん、戦国時代の往来物でもそうなっていると思う。 「六月吉日 どこそこの某」で手紙を閉める。 書籍でも「あとがき」に日付と名前を入れる。 読者に向けた「贈り物」の様相を帯びます。

つまり、タイムスタンプとハンドルネームが「手紙」の構成要素である。 タイトルはなくていい。 メールよりTwitterに「手紙」は近いのかも知れない。

もっとも「置き手紙」まで考えると、そうかどうかはわかりません。 四畳半のちゃぶ台に「捜さないで」と手紙が残されている。 そこに「六月吉日」とは書かないでしょう。 日付は入れない。 むしろ、日付入りの置き手紙があったら、それは失踪に見せかけた誘拐事件ではないか。 つまり、真犯人がいるということです。 そして、この中に一人、その時間帯にアリバイがある人物がいる。 それは「あなた」だ。

まとめ

いったい何のことやら、お奉行さま。