Jazzと読書の日々

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本を読むとブログが書けない

man reading a books|600 Backlink | Photo by Jilbert Ebrahimi on Unsplash

本を読んでいるとその間はブログの記事が書けなくなります。 読む行為と書く行為は両立しないらしい。

書くということ

書くためには書くことに集中する時間が必要なのですが、その時間が取れないからかな。 そう考えてみたんだけど、なにか違う気がする。 机の上を片付け、集中する時間を設けたところで書けないですね。

前にも書いたように「書く」には宛名があります。 何かを読んで、その人に向けての言葉が育ってくることで「ああ、あれを書こうかな」と方向が定まる。 この育つ時間が必要で、それは「読みながら」ではできない。 これがありますね。

もう一つ思ったのは「内にある本を読む」というイメージ。 書くというのは、心の中にある「本」を「あ、そうか」と言いながら書き写すこと。 そういう感触もあります。 頭の中の言葉を文字にして並べることではない。 何が出てくるか自分でもわからない。

プロットが先にあるんじゃないですよ。 何か書き始めると、その文章に刺激されて、次の文章が出てくる。 その文章の意味が自分でもわからないから「こうですか、それともこうですか」とお伺いを立てると、「本」の次のページが開いて「そうなるの?」と驚かされる。 それを連続技で繋いでいく感じです。

書き手自身が読者になって「内なる本」をめくる。 スクロールじゃないですね。 電子書籍でもないです。 紙の本。 ページがあって、ページの終わりはクリフハンガーになってて、次をめくらないと展開が読めない。

…いま書いている「この文章」もそんな感じに出てきました。

フリーレン

本当は「フリーレンの魔法学」について書こうと思ってました。 やっとアニメの最新話に追いついた。 原作もちょっと立ち読み。 なかなか面白いじゃないですか。

初めは魔法について書こうかと。 魔法が使えるのは人間とエルフ、そして魔族です。 共通点は「言葉を話すことができる」にあります。 魔法の成立要件に「言葉」がある。

これは「鬼滅の刃」と異なるところです。 鬼滅は鬼殺隊の方は「呼吸」で、鬼側は「血鬼術」。 身体性を土台にしている。 「言葉」の関与はありません。

フリーレンと鬼滅で何が異なるのか。 言語と身体の違いが何を引き起こすのか。 そこを考えると「共感」がキーワードになってきます。 鬼滅の「鬼」は死ぬ間際に自分が鬼になった経緯を回想し、炭治郎がそれを受け止めることで浄化されます。 人間のときのトラウマから悲しい鬼になった。 話せば分かりあえる関係です。

ところがフリーレンの魔族はそうした存在ではない。 彼らは言葉を「人間を欺くための道具」と考えてます。 フリーレンも「魔族とは言葉を話す魔物に過ぎない」と切り捨てる。 言葉は、互いがわかり合うための道具にはなりません。 言葉は「魔物を殺すための魔法=ゾルトラーク」になります。

新しいページ

そこまで書いて「新しいページ」が開きました。 「フリーレンもまた言葉を話す魔物ではないか」と。 そのせいで下書きが止まってしまいました。 この原稿はボツだな。

いやはや、そんなこと考えてたんですね。 展開が気になります。 フリーレンは千年級のエルフなので「人間」ではありません。 時間感覚が全然違います。 「じゃあ50年後に」と気軽に約束します。 10年に及ぶ魔王討伐の旅も「たった10年」に過ぎません。

モチーフは「ぼっち・ざ・ろっく」なんだよなあ。 監督も同じだし。 ただフリーレンが長寿すぎて、ヒンメルとの出会いで何か動き始めるけど、それに気づくのはヒンメルが亡くなってからです。 バンドを組んでいる間じゃなかった。 そこが「ぼっち」と違うところ。 「勇者ヒンメルの死から××年」。 そこから物語(ミステリー)が動き始める。

ヒンメルと旅をしたときフリーレンはまだ「人の心」を知りません。 知りたいとも思っていない。 彼女は「言葉を話すエルフ」に過ぎなかった。 でも変わりつつあった。 ヒンメルが、命乞いする少女の魔族を一度信じるのも、そこにフリーレンを重ね見ているからでしょう。 だから、その少女が村長を殺したとき、黙って切るしかなかった。

…とまあ、そんな感じで連想が進み始めて、どこに行くのやら。 「人の心」って結局なんだろうね。 それについて自分はどう考えているんだろうか。

そういうのが「内なる本」に載っているけど、そのページを開くにはとりあえず書いてみるしかない。 書きながら「そうだ」と思うか「いやいや、そうじゃない」と思うか。 それを指標に「次のページ」を見つけるのが「書くこと」だろうと思います。

まとめ

で、フェルンはなんでいつもハンバーガー食べてるの?