禅とは雑念を消すことではありません。雑念が浮かんでも、浮かぶままに任せること(だそうです)。雑念に囚われない。浮かぶものを浮かぶに任せるうちに雑念とは別のレベルの意識が開けてくる。波を見るのでなく、海を眺める眼になっていく。
メモ禅
なるほど、そういうことだったらいつもやってるじゃないか。アイデアが浮かんできて、それを書いていくと手詰まりになって何も浮かぶなくなる。きっとあれですね。吐き出して空っぽになる。そうか、あの状態が「悟り」だったのか。
いえいえ、そんなのが「禅」なわけがありません。東洋の神秘を舐めたら困る。でも「空っぽ」は気持ちいいので、ちょっと実験してみました。
Timer
以前作ったショートカット。これをTextwellから呼び出すアクションと組み合わせます。アクションのソース内にある変数timeで時間設定をカスタマイズできます。
ショートカットで3分間タイマーを作ってみた - Jazzと読書の日々
メモ禅のしかた
手始めに3分間で挑戦してみましょう。3分間、思い浮かんでくることをTextwellに書いていきます。いま感じていること、思っていることを箇条書きに並べていく。慌てて書くのではなく、思考を撫でるようにのんびりと。訂正も修正もしない。誤変換は誤変換のまま書き進めていきます。
そして3分経ったところでアラームが鳴る。そうしたら、ご破算スワイプ。Textwellの画面を左端から右端までスワイプして、キレイサッパリと消してしまいましょう。たとえ、漢字変換の途中であっても時間が来れば削除。爆発エフェクトがよろし。
スワイプとともに雑念も飛んでいきます。
仕組み
純正のリマインダー・アプリを経由しています。リマインダーにアラーム付きタスクを登録することで、時間が来れば教えてくれる。
通知は、少し下に引っ張るとメニューが出ます。実行済みを選べばタイマーを終了することができます。
効果
やってみると、何か片付いたような気がする。廓然無聖。もちろん、何も片付いてないんですけどね。焦りが薄れる。それがメモ禅の効果のように思います。
それに、消したとはいえ、書いたアイデアで気になったものは心に残るもの。それを今度は丁寧に追いかけてみる。そうすると、何かが形となるかもしれません。書き終えた達成感を先取りしている。今度はもう焦りはないのだから。
まとめ
プラトンの「イデア」とは「人が言葉を習得できる不思議」を指すのじゃないだろうか。これを人の本質と考えるか、それとも種子から生える雑草のように考えるかで、西洋と東洋は分かれるのかもしれないなあ。